放射能 影響 人体

放射能 影響 人体

放射能が体に与える影響について書く前に、放射能と言う言葉は実はとても曖昧に使われている場合が多いので、まず最初に「放射能」「放射性物質」「放射線」の言葉を整理したいと思います。

 

放射線は厳密に定義すると粒子放射線と電磁放射線に分類出来ますが一般には後者の事を放射線と呼ぶ場合が多いです。ガンマ線やエックス線、ベータ線、アルファ線などの名称は耳にした事があると思われます。人間の5感で捉える事ができないので、具体的に見ることも感じる事もできませんが、目に見えない光の様なモノだと考えるといいと思います。

 

放射性物質は放射線を発する物質の事を言い、ヨウ素131やセシウム137などが有名です。放射性物質の中には何千年、何万年と高レベル、つまり沢山の放射線を発し続けるものもあり、原子力発電所等で発生した高レベル核廃棄物にもそう言ったモノが含まれており、これをどのように処分するかが現在問題になっています。

 

そして放射能ですが、放射線を発する能力の事を「放射能」と言うのですが、例えば「放射能盛れ」と言った場合、放射性物質が隔離されてない空間などに漏れた場合と、放射線が同様の空間などに放出された場合の、どちらも「放射能漏れ」と言う言葉を使っている場合が多いようです。

 

「能力」が漏れると言うのも、違和感のある話なので、出来れば「放射性物質漏れ」「放射線漏れ」をはっきりとさせて、「放射能漏れ」と言う言葉は使って欲しくないと個人的には思っています。

 

さて、放射能が体に与える影響ですが、こう言う場合も放射性物質と放射線に分けて考える必要があります。放射線は目に見えない光の様なモノと考えると良いと最初に書きましたが、光との最大の違いの1つが人間の体内に入り、そして通り抜けるのです。

 

その途中で人間の細胞の核に放射線が当たると、細胞核は傷つきます。もちろん、ちょっと傷ついたくらいならば、修復されますが、大量に放射線を浴びたり、完全に修復される前に細胞が何度も長期にわたり傷つけられると、細胞が死滅したり癌化すると言われています。よって、大量に放射線を被爆したり、何年にもわたって一定量の放射線を浴び続けと、体に異変をきたします。こうやって外部から放射線を浴びる事を外部被ばくと呼びます。

 

ただし、神経質になりすぎる必要はありません。放射線は自然界にも普通に存在しますし、人間自身が放射線を発しています。放射線にとって細胞の中はとても広大な空間で細胞核など重要な部分に当たる可能性はとても低いのです。よって放射線の数が多く無ければ心配の必要はないのは自明だと思います。

 

被爆にはもう一つあり、それが内部被爆と呼ばれるものです。内部被爆は放射性物質を体内に取り込んだ為に、体の内側から放射線の影響をうけることを言います。取り込んだ放射性物質により蓄積される部位が異なるため、影響の出る部分が異なります。例えば、放射性ヨウ素などは甲状腺に蓄積されやすいと言われており、甲状腺癌を引き起こす可能性が大きいと言われています。

 

もちろん、内部被爆も量の問題で、少しならば少量の放射線しか発しませんので心配する必要はありませんが、大量の放射性物質を取り込むと何らかの影響を及ぼす場合がありますので注意が必要です。ただし、どの放射性物質がどこに蓄積されるか、またはすぐに排泄されるか、どれくらいの量で体に影響が出始めるかは、知見の別れるところで、今後の研究が待たれます。

 

このように、放射能が体に及ぼす影響を考える時は、放射線が与える影響と放射性物質が与える影響に分けて考える必要があり、また、どれくらいの量が体に影響を及ぼすかは知見が別れている事を考慮して冷静に考える必要があると思われます。

 

参考:放射能のデトックスについて